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正しさを裏切る現実

東洋経済 2017/1/7 新春特大合併号の、社会学苅谷剛彦氏の巻頭文にある言葉が印象に残った。

昨年のアメリカの大統領選挙でトランプ氏が勝利したことについて。

人々がトランプを支持したのは、正しい教育を受けていないからではなく、むしろ正しさを教育で学んだのに、現実に裏切られたり、あるいは正しさによって庇護される人々にくらべて自分たちは利益を失っていると感じている人が増えているのでは、という説。

正しさを裏切る現実、という言葉は重くずっしりと響いた。

思うに、確率に対する認識が試されているのではないかという気がする。

私は他の人でもあり得たかもしれない、という可能性。

民族や国家はそれらを確率の上で縮減しようとするのではないか?

お前はこの地にこの血を受けて存在させられたのであって、この民族、この国家は必然なのだ、と。

国の提供するサービスや、移住や市民権取得という機能とは別に。

うまく言えないけど。

他でもあり得たかもしれない、という想像力を封じる力。

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