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小説、映画、音楽の感想など

映画 ゴジラ怪獣惑星

SFアニメ。地球を怪獣に奪われた人間が討伐しようとする。

突然地下から凶悪な存在が現れるというのは、クトゥルー神話の設定を使ったのだろうか? クトゥルー神話はよく知らないけど。驕り高ぶる人類が気に食わなかったということなのか。

主人公が絶えず怒って眉間に皺が寄っていた。

ゴジラの顔はおっさんみたいで変だった。

ラストバトルは戦略性があって緊張感が持続して熱かった。長い間ハラハラさせられ楽しめた。誘い、罠に嵌め、弱点を突く。誘う所で妨害が入る、弱点と思ったところが予想を上回る、などゲームバランスが良い感じ。とは言え「シンゴジラ」の丸の内ビル大盤振る舞いと電車のインパクトの後では、材料が乏しく感じてしまう。未来の人のいない地球を舞台にした事で大暴れはやり易いが、使えるアイテムが少なくなってしまう。しかし、同じ未来が舞台でも「楽園追放」は情報量が多くて華やかだった。3dcgでのアクションは、膨大な数の物体が高速で飛び交うのが映えると思った。

主人公の思い詰めた激情と、捨て身の行動力、人類が誇りを取り戻すにはいかに勝率が低くてもゴジラに挑まなくてはならない、という信念は、ついていけない気もしつつ、純粋さに心を打たれもした。他のメンバーが彼を認めて支えるのも良い。孤独なヒーローが、周囲の人間から信頼されて協力してチームプレイをするのは、虚淵氏の作品では意外だった。要素や情報量が少なく、絞り込まれている分、より「誇りなく生きるのは、生きるに値しない」という突き抜けた純粋さがよく表れたのかも知れない。

エンドロールのエレクトロポップのような歌も良かった。不自然な抑揚と少しずつ盛り上がる展開。聴いていて、突然、この主人公の様に信念を持って捨て身で生きたら、この上なく快楽のある生なのではないか、という考えに襲われて、叫びたい様な喜びを感じた。虚淵氏の脚本には魅惑的な毒がある。